槍ヶ岳登山2日目

横尾〜槍ヶ岳登頂まで

 天気予報では台風は当初こちらに向かう予報であったが
 九州の方へ北進してから日本海側へ抜けていく予報になった。

朝5時起床。5:30朝食。
 昨夜の頭痛はどうにか治まった。登山途中に再発してくるか
 不安。とにかく朝ごはんをしっかり食べて備える。
 さて、結局横尾山荘で「氷壁」は置いていなかったので復路で下山
 する時、徳沢で買うことにした。

横尾6:20→7:05一の俣
 食事の後、朝の礼拝をしてから出発。今朝は私の当番。
 頭痛もしなくなり、どうにかなりそう。

一の俣7:10→7:40槍沢ロッジ
 そういえば山では当然といえば当然なのだが、山荘でトイレに
 行くのにはお金がかかる。そもそもそのまま「垂れ流し」では
 環境破壊であるからして、相応の工夫を凝らして処理をしている。
 その足しになる額ではないにしても、トイレには一回¥100程度の
 チップが必要。それに紙は処理の妨げになるため、一緒には
 流さずにゴミ箱に捨てる。

槍沢ロッジ8:05→8:30停止、8:55再出発→9:08旧槍沢ロッジ(キャンプ地)
 途中で体調不良の子が出てしまい、ロッジに戻って宿泊させることに。
 先発隊はその間に旧槍沢ロッジまで進んで待機。
 
旧槍沢ロッジ9:30→10:05天狗原分岐→11:50坊主の岩屋下
 途中、高低差が段々きつくなって来て足どりも重くなってきた。
 疲れがまだたまっているのか、運動と体力不足になっているのだろう。
 さて、上を見上げれば少し平らな所があるようで〜そこまで登っていき
 昼食をというので気持ちを振り絞って登った。また、時折「雪渓」の上
 を歩くときがあり、雪渓を渡って吹いてきた風がとても心地よかった。
 足場が滑って危険ではある。

 お弁当は横尾山荘で買ってきたものである(¥1,000)。
 高度の高いところに登ってきてさすがにパンの袋などはもうパンパンに
 膨らんでいた。これが大気圧の違いか〜と感動。
 昼食はパンとジャム、ジュースなどに加えて特にSOY JOYがうまい。
 ぎっしり栄養が詰まっているいて味もなかなか。

坊主の岩屋下12:40→15:35槍ヶ岳山荘
 間に何回か休みを挟みつつ山荘まで。間は記録していないので詳細不明。
 「坊主の岩屋」というのはその昔、槍ヶ岳への登山路を切り開いた僧侶
 が岩の下に出来た空洞で修行をしていた〜それにちなんだ命名。

 槍ヶ岳山荘への登山道は蛇のように曲がりくねっており、しかも
 なかなか「着かない」。先に山荘や(殺生)ヒュッテは見えているのだが。
 とはいえとにかく目標が見えて来て、少しは力が出てきた。
 山道には時折、高山植物が自生しており〜心慰められる。

槍ヶ岳山荘→槍ヶ岳→16:25槍ヶ岳山荘
 その後、とうとう槍ヶ岳にアタックした。大体30分ぐらいの片道時間。
 この時は台風のためか、時折「強い風」が吹いてきて結構怖かった。
 いざ登ってみて「奥穂高」の様に真下が見えるわけではないので、意外と
 それなりに落ちついてアタックすることが出来た。この時は風以外は
 天候はよかったので、他にもアタックする人がいたので多少混んではいた。

 一度に一遍の人が登ることは出来ないので互いに譲り合いつつであった。
 途中うっかり「厳しい」ところを選んでしまい、ヒヤッとしたのだが、
 後の方が修正をしたので大事に至らなくてよかった。また、ハシゴが
 数箇所あり、度胸が要った。特に最後のハシゴはたしか30段ぐらい
 ほぼ垂直に伸びていて、結構怖かった。当初手を「先」へ伸ばして
 ハシゴをつかんでいたのだが、途中で「横に」垂直に伸ばした方がしっかり
 つかめると周りの方にアドバイスをいただいて、助けられた。

 山頂では視界360度の一大パノラマ!!!
 
 先に見える穂高連峰のやまやまを望んだり、記念撮影をさっとしたりと
 (というのも一度に山頂に登っていられる人数には限界があるため)
 して、嬉しいひととき。

 いざ山頂から降りるときには「不思議」と昨年同様にあまり怖く
 なくなっていた。一度「征服」してしまうと、恐怖心が取り除かれて
 しまうのだろうか。谷側を向いて降りることが出来てしまう。

 とにかく無事に下山して山荘に宿泊。

 夕食の18時までは少し時間があったので、外に出て夕日を見た。
 考えることはみんな一緒なのか、外出用に借り出しているスリッパが
 なくなってしまい、一度部屋に戻るのは面倒なので「はだし」のまま
 外へ出てしまった。外気は肌寒くなっており、小石を踏むと足は
 さすがに痛かったのだが、それでも見た夕日はとても綺麗。

 この日もまたなかなかの部屋で、窓の外には山並みをみることが
 できた。外は台風のためなのか夜には黒い雲が出てきていて、
 この日に星を見るのは無理そうであった。

 とにかく、心配していた頭痛も出なく、風雨もそれほどではなかった
 ため、ありがたいひと時であった。